ゆきダルムくん

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2018年のお正月、松も明け、これから1月2月は本格的な冬の到来ですね。鎌倉でも雪が降ることがありますよ。この季節になると、『ゆきダルムくん』を思い出します。2008年に出版されたのですが、今でも静かな人気のある絵本です。ゆきダルムくんは、この絵本で伊藤正道の新たなキャラクターとして誕生し、その後の作品でも様々なシーンで登場します。

小手鞠るいさんからメールをいただきました。窓の外に積もった雪、降りしきる雪を眺めながら、暖炉の前に座って『ゆきダルムくん』を読んでくださったそうです。

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とっておきのラブストーリー絵本  『ゆきダルムくん』に寄せて

 

これは絵本作家、伊藤正道さんの描いた「恋愛小説」だと思いました。

とっても可愛いです。そして、とってもせつないです。

ページの中から音楽が聞こえてきます。バイオリンのメロディです。

ページの上に雪が降ってきます。ページの外にも雪が舞っています。

最後はちょっと泣きそうになります。

毎年、冬がやってくるたびに読んで、泣きたくなる絵本です。

 

ダルムくんに恋をしたミリアに、伊藤さんが描いて下さった

『ラブ・オールウェイズ』の美亜子を重ね合わせながら読みました。

ふたりの恋の舞台になっている町の風景も美しく、

ふたりの出かけるデートのチャーミングなことと言ったら!

雪の結晶で作られた指輪をはめた手で、

ミリアはどんな曲を演奏したのでしょうか?

伊藤さん、私はこのお話の続編が読みたくてたまりません!

 

小手鞠るい

 

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ゆきダルム2 文・絵=伊藤正道 2008年 教育画劇

小手鞠さんから、ゆきダルムくんのイメージを彷彿させる、

ニューヨーク郊外の雪景色も送られてきました。

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* 『ラブ・オールウェイズ』は、小手鞠るいさんの小説に伊藤正道が挿絵を描き連載が続いていましたが、その途中で正道が亡くなり、2年後に単行本が発刊されました。

ラブオールウェイズ 文=小手鞠るい 絵=伊藤正道 2014年 祥伝社 

 

 

 

 

明けまして おめでとうございます。

tori大むすびコロリン

昨年11月~12月の「セロファニアへの旅」展には、沢山のお客様にお越しいただき、誠に有難うございました。伊藤正道の最初の一歩となった「三日月の夜」の作品と共に、25年前のCD-ROMゲーム「セロファニア」を皆さまに見ていただくことができ、嬉しかったです。

「絵本をめくっているような、ゆったりとした時間、そして音楽がなんとも心地よい」「伊藤さんのキャラクター、こんな歩き方するんだ、とても新鮮!」「環境映像みたいに、ずっとお部屋の中でエンドレスに流していたら癒されそう」「ビートルズのサージェントペパーズを聞いた時のような、ふしぎな驚きと感動が・・・」などなど。

見て下さった方々から、こんな素敵な感想をいただきました。そしてこのゲームを小さい頃に楽しんだという方は、どのシーンも懐かしい懐かしいと感激、最終日にはチーフディレクターの森田典子さんも来て下さり、企画から制作、発売まで、当時の制作チームの情熱あふれるエピソードや苦労話などをお話くださいました。またいつか機会がありましたら、ジオジオで見ていただければと思います。

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ニュース欄でご紹介していますが、今月、伊藤正道が最後に発表した「空とぶレシピ」が絵本として出版されます。2月6日から恵比寿で出版記念展を開きますので、ぜひ原画とともに、絵本をお手に取ってご覧くださいませ。

toriレシピ表紙

白いひげのジオじいさんと、友だちのマフィーくんが、時空をこえ 世界じゅうの空をとんで、おいしい旅にでかけます。 絵本作家、イラストレーターとして活躍した故・伊藤正道さんの未発表作品に 詩人の石津ちひろさんが文章をつけ絵本になりました。 ショコラにマカロン、そら豆に寿司……春から夏へと季節をたどり 江戸の町からヨーロッパの森まで おいしいものが次々登場します。  [BL出版の紹介記事より]