『いとしのリトルブルー』 と 若葉保育園

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『いとしのリトルブルー』は、2004年に主婦の友社から発行された童話です。文章は松園直美さんが執筆され、絵は伊藤正道が描きました。

体が小さくて歌も苦手、色も目立たない青い小鳥のリトルブルー。でもお母さん鳥に見守られ、慰められ、励まされて、やがて金色に輝く山に元気に旅立っていきます。

松園さんは、岐阜市の若葉保育園の園長先生です。ジオジオ・ファクトリーや東京での個展にもいらしてくださり、ずっと応援してくださっています。その保育園では園長先生のリーダーシップの下、絵本やアート、音楽を通じて、子どもたちを育むための様々な活動を行っています。

「えほんの部屋」もあり、なんと「伊藤正道ちいさなギャラリー」も作ってくださいました。前に訪れたときに、子どもたちの歌や遊戯で温かく迎えてくださったことが忘れられません。

先日、松園さんから嬉しい写真が送信されてきました。

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保育園の年長さんに『まだかな まだかな』を読んであげたところ、子どもたちが「塗り絵をやりたい!やりたい!」と喜んで、完成した絵を「ちいさなギャラリー」に飾ってくれたのです。フレームも全部デザインしたそうです。そして、食育活動で野菜の苗を植えたときには、子どもたちが「まだかな まだかな」と可愛いメッセージを書いてくれました。

若葉保育園で『まだかな まだかな』の世界が広がって、感謝感激です!

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『僕への小さな旅』

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梅雨に入ったようだけど雨が少なく、今日も夏のような陽射しですね。

ジオジオの窓から稲村ケ崎の緑と青い海が広がる光景を見つめていると、伊藤正道の絵本『僕への小さな旅』(ポプラ社)は、この景色から生まれた作品なのだなあと思います。海を眺めながら、少年の頃のある夏の日を、そして大好きだったクマのぬいぐるみ(モルン)を思い出したのでしょうか。(木の小屋の屋根裏部屋の窓から、モルンもずっと海をみつめています。)

 

小手鞠るいさんが、この絵本について思いを綴ってくださいました。

 

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『僕への小さな旅』に寄せて

 

この小さな絵本については、思い出が本当にたくさんあって、

読み返すたびに、心から思い出があふれ出します。

私の過去の作品の中にもたびたび登場させました。

『レンアイケッコン』では、この絵本がきっかけになって

主人公の恋人たちは結婚します。

やなせたかし先生も、献辞として巻頭に掲げた

伊藤さんの言葉に注目してくださいました。

『あなたにつながる記憶のすべて』の1編には、

この絵本と私の出会いから、伊藤さんとの別れまでの

すべてのエピソードが盛り込まれています。

また『ラブ・オールウェイズ』の最終話は、

この絵本をそのまま短編小説として書いています。

それでもまだまだ足りないくらい、この本に対する私の想いは

深いのです。

 

いったん好きになったら、どこまでもとことん好きになる。

この絵本はそんな力を持っています。

私はその力を「永遠」と名付けたいと思います。

 

稲村ガ崎の giogio factory にお邪魔して、

屋外のテラスでお茶をのみながら、

そして、この絵本を1ページずつめくりながら、

伊藤さんとお話をさせていただいた日のことは、

そのとき吹いていた潮風とともに、今もこの胸に

くっきりと残っています。

 

書いても書いても書き足りないこの絵本への愛。

またいつか、私の作品の中に登場させたいと思っています。

きっといつか、また会えるよね、モルンと「ぼく」に。

 

小手鞠るい

 

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小手鞠さんは小説『レンアイケッコン』の最初のページに、『僕への小さな旅』からの一文を載せてくださいました。

   でも、君はずっとここでぼくを待っていてくれたんだね。

そして2009年に祥伝社から発行された小説『ロング・ウェイ』は、3年後に祥伝社文庫になりました。その文庫版の表紙の絵は『僕への小さな旅』からの1枚です。

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『こどもの大統領』が復刊しました!

 

先週末で「まだかな まだかな」展が終りました。22年前に描いたこの絵本の原画を、初めて皆様にご覧いただくことができ、正道もきっと喜んでいることと思います。お忙しい中、稲村ガ崎までお越しくださり、心よりお礼を申し上げます。

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お知らせです。作家の加納真士さんが執筆され、伊藤正道が表紙と挿絵を描き、2002年に発刊した童話『こどもの大統領』が復刊いたしました。

“地球の東の海の果てのとある島国、タチツトット国に初の大統領が誕生しました!その名は「ミックモック」。特別の才能もない、クルクル巻き毛のお菓子大好き、ごくごくふつうの「ただの小学生」だったのです。”

8歳のこどもが大統領になって、色々な奇跡がおこる夢あふれる世界、子どもだけでなく大人も心癒される物語です。ご希望の方は、このHPのContact(お問合せメール)からご連絡ください。(定価:1,200円+税 発行:K2カンパニー)

 

もう一つご案内を。ジオジオにいつも来て下さるイラストレーターの、つぼいじゅりさんが初めての絵本『たまらんちゃん』を発刊しました。とても愉快なキャラクターです。本屋さんで見つけたら、ぜひお手にとってご覧ください。発刊を記念して6月13日まで、高円寺のMucchi’s Caféで絵本原画展も開催されています。http://mucchiscafe.web.fc2.com/

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梅雨前の稲村ケ崎、今日も晴れて夏のような陽射しです。

これから鎌倉も紫陽花の季節、音無川沿いのお庭はまだ蕾が多く、あと1週間くらいでしょうか。

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